森 平太

絵本ソムリエ

絵本の専門店もりほんや

生年月日:1983年5月14日

出身:沖縄県

活動エリア:沖縄

提供できる価値絵本の大切さや読み聞かせの大切さを伝える。
親子のコミュニケーション、絆の大切さを伝える。
こんな人と繋がりたい!カフェや飲食店、子育て世代をターゲットにしているお店や会社
森 平太さんを知る
キーワード
  • 高校時代は少しヤバい奴!?
  • 奥さんとの出会いが一つの転機に
  • 読み聞かせとの出会い
  • 移動本屋のスタイルを確率
  • ただ絵本を読むだけじゃない活動の展開へ

自由なスタイルの読み聞かせを通じて、コミュニケーション、親子の絆の大切さを伝えていきたい

森さんとは何度かイベント等で合う機会があり、歳も近いので気軽に話ができる間柄。

「自分なんてまだまだ」という自信が無い発言を聞く事もあったんですが、インタビューを通じて、それは決してネガティブな事ではないと感じました。

取材日:2017.12.16 インタビュワー:黒瀬 圭の詳細はコチラ

森平太さん今日はよろしくお願いします!一番最初に会ったのはママさん向けイベントの「ゆるり」でしたよね?

森平太 よろしくお願いします!

そうですね。

 

黒瀬 もりへーさんって呼んでも良い?

 

森平太 (笑)

良いですよ♪

 

幼少期〜学生時代

ではでは、早速いきましょう!生まれは沖縄ですか?

森平太 そうです。

浦添ですね。

お父さんが奄美大島で、お母さんが宮古島なんですけど、お父さんがちっちゃい時に移住してきて、そこからずっと沖縄なんですよ。

 

幼少期や小学校ぐらいの時はどんな感じのお子さんでした?

森平太 僕、3人兄弟の末っ子なんですけど、結構歳が離れてて、長男と次男が3歳違いで、僕と次男が10こ違いだから、全然お兄ちゃんとかと絡みがなくて。

 

で、未だに言われるんですけど、「あんたが女の子だったらね〜」って。

それ言われても、どうしたらいいの??って感じですけどね(笑)

 

自分なんかの家はお兄ちゃんが結構ヤンキーだったんで、今までお兄ちゃんと遊んだことないし、ずっと一人で遊んでた記憶があります。

 

親父も夜勤のタクシードライバーやってたんで昼とか寝てるし、夕方ぐらいしかいないし・・。

 

日曜日とか、約束無しでいきなり友達の家まで行って、「あそぼ〜」って感じがあるじゃないですか??

 

黒瀬 小学校ぐらいの時って、そんな感じやよね。

連絡手段も無いし。

 

森平太 そうそう。

 

で、いなかったら、帰ってきてお兄ちゃんの部屋に勝手に入って、ファミコンして。

片付けないでバレて殺される・・・みたいな(笑)

 

だから一人でずっと遊んでた記憶しかないですね。

 

黒瀬 親の教育的な事はどうやったの?絵本よく読んでもらってたとか?

 

森平太 いやいや、全然。

 

絵本とか選んでもらった記憶もないし、勉強を親に教えてもらった記憶も全然ないっすね。

教えてもらったこと言ったらカーブの投げ方ぐらい(笑)

 

小3ぐらいの時に、母ちゃんの病院に付き添いで行って、時間あるから座れって病院の駐車場でキャッチャーさせられて、カーブ投げられて。

 

 

黒瀬 それ完全に時間潰しやよね(笑)

 

森平太 そうそうそう(笑)

まあでも、そういうぐらいの記憶しかないですね。

 

中学校は公立ですか?友達付き合いも活発になっていくよね。

森平太 そうですね。

神森中学校です。

 

自分は、いつもふざけてイジられるような感じでしたね。

いじられキャラというか。

 

自分の昔を振り返って、結構たまにしゃべるんですけど「俺はビックになるぜ!」とか言ってるけど、何もしてないみたいな(笑)

でも、ずっと言い続けてるみたいなw

 

黒瀬 よくある中二病の感じやね(笑)

 

森平太 (笑)

中二病、僕まだ治ってないです。

 

黒瀬 いやでもそんな感じやんな。

男の人は特に。あと、起業してる人とか。

 

じゃあその時は「ビックになる」って言うだけで、「ビッグになる=起業する」っていう意味ではなかった?

 

森平太 一応でも「社長になりたい!」とは言ってて。

 

で、将来の職業とかを書く授業があった時は、確かスポーツショップだったんですよ。

ここにこれがあって、ここにエアマックスがあって・・・とか。

 

黒瀬 エアマックス懐かしい!笑

もりへ〜さんって今何歳やっけ?

 

森平太 32です。

黒瀬さんと4こ違いぐらいですよね?

 

黒瀬 そうやね。自分が36なので。

小学校とかの一番最初の夢って何だったの?

 

森平太 えっと、最初はプロ野球選手で、その後は洋服屋さんとか。

 

中学校からファッションに興味が出てきて、古着屋さん回って買い漁ったりとかしてたんですよ。

そこに興味があって「洋服屋さんになりたいな〜」みたいな。

 

自分たちなんかは当時エアマックスが流行ってたんですけど、制服はみんな一緒なんで「靴でおしゃれする」みたいな。

 

「お前の靴スゲー!!」みたいな言い争いをしてましたね(笑)

 

黒瀬 中学の思春期真っ盛りやと、モテたい盛りでもあるもんね♪笑

 

森平太 モテたい!笑

今でも思ってますけどね。何かするわけじゃないけどw

 

自分あれなんすよ、結構、痛い人で・・・。

 

黒瀬 ん?どういう事?

 

森平太 喋ったことない人にも告白するんですよ。

やばくないですか??

 

黒瀬 ヤバイ!!笑

 

森平太 高校は浦添商業だったんですけど、販売機があって、そこの前で告白するっていうのが日課だったんですよ

 

黒瀬 日課!?笑

 

森平太 もう結構、何十人ぐらいにふられました・・笑

 

黒瀬 それって日課っていっても、一応見た目とか・・。

例えば、部活してる姿を見たりして、良いなって思って告白するわけよね??

 

森平太 そそそ。

「あいつ可愛いなぁ・・」みたいに思ったら、気になり出すじゃないですか?

 

喋ったことないけど、自分の中では妄想が膨らんで、高まっていって、告白しちゃう。

 

で、「あんた誰??」みたいなwww

 

黒瀬 (笑)

高校時代は彼女いました??

 

森平太 何名かいましたけどね

 

黒瀬 一切喋ったこと無いのに告白した結果、付き合った人もいるの?

 

森平太 一人います!笑

その場でオッケーじゃなくて、「じゃあどっか行こう♪」みたいな感じになって、後日デートしてみたいな感じで。

 

ただ、その子以外はもう速攻全滅ですよね(笑)

 

速攻フラレて終わりでも、自分の中で本気なんで、ちゃんと泣いたりはするんですよ。

「あれっ!?なんで!?」みたいなw

 

黒瀬 ウケる!笑

じゃあ毎日連続で泣いたりすることもあったんや。

 

森平太 そうそう、そうそう。

 

黒瀬 なるほどw

喋ったこともない子に、毎日のように告白してたら、かなり噂広まる気が・・。

 

森平太 あったかもしれないですね。

あいつやばいぞ!!みたいなw

 

黒瀬 ちなみに、今はもう連日の告白行為はやってない??

 

森平太 やってないです!!大丈夫です!笑

 

高校の時は部活とか、他にエピソードありますか?

森平太 僕、浦添商業に野球やるために入ったんですよ。

 

だけど、1年生の時の基礎トレーニングみたいなハードなやつで挫折してしまって、やめちゃったんですよ。

一年の途中でw

 

それで、やめてからはバイクの免許取って、そこからは何の目標もなくバイク乗って遊びに行って・・・。

告白して振られてw

 

だらだらしてましたね、なんか。

 

黒瀬 親は何か言ってきたりしなかった?

あんた、進路どうするの?とか。

 

森平太 あんまり両親とコミュニケーション取ることがなくて、喋らないんですよ。

 

進路とかそういうのも聞かれたことないし。

 

彼女とかそういう話もしたことがなくて、結婚する時に報告したぐらい。

 

黒瀬 そっか〜。

でも、子供生まれてからは関わりが増えるんじゃない??

 

森平太 お母さんはやっぱり言いますけど、お父さんとかは、全然もう何も言わないっす。

 

社会人への第一歩

高校の後はどういう進路だったの??

森平太 専門学校ですね。

ここでも挫折するんですけど(笑)

 

東京の服飾なんちゃらかんちゃらみたいな有名な学校だったんですけど、そこの通信制の学校みたいなのがあって。

 

でも一年通ってすぐ辞めたんですよ。

「なんか違う!」って。

 

で、やめてその後、名古屋の季節労働っていうのに行って、自動車系の。

 

ただ何の目標もなく、行ってお金貯めて遊んで。

で、また行ってみたいな生活を続けてて・・。

 

その時に、今の嫁と出会ったんですよ!

名古屋で。

 

黒瀬 奥さんも沖縄出身?

季節労働に行った先で知り合ったってことかな?

 

森平太 そうですそうです。

最初に認識したタイミングとしては。

 

高校の時に付き合ってた彼女が、その子と友達で。

僕は知らなかったけど、向こうは知ってて。

 

名古屋に着いて、電車辺りから一緒だったらしいんですけど、寮に着いた時に受付のところで

「あれ?森平太だよね??」って。

 

自分は「誰??」って感じだったんですけど。

 

黒瀬 おー!労働先まで一緒やったんや!

 

森平太 で、その時は特に何もなかったんですけど、また沖縄帰ってきてから、たまたま「キングオブマニア」っていうクラブで会って、「お〜!久しぶり!!」にみたいになって。

 

黒瀬 再会はキンマニ!笑

 

森平太 その時に、「あれ?こいつめっちゃ可愛いぞ!!」ってなって口説いて、そっから付き合いました(笑)

それが二十歳ぐらいの頃ですね。

 

それで、すぐ付き合って、すぐに同棲を始めたんですけど。

 

そっからなんすよ、気づいたのが。

「社長なる」とか言ってたけど、何もしてない・・・って(笑)

 

トラック運転手から転職、起業への意識の高まり

やっぱり家庭を持ったり、結婚考えたりすると現実的になるもんね。

森平太 そうっすね。

で、まずは定職就かんとって事で、運送会社に入って。

 

結構長かったです。7年ぐらい。

26歳までやってました、トラックの運転手を。

 

 

黒瀬 へ〜。今の絵本のイメージとはだいぶ違うね。

 

森平太 トラックドライバー好きだったんですけど、子供とかができたりした時に、何かこのままでいいのかな??って。

 

社長とか言ってるけど、実際社会人として働いて、「社長も努力しないとなれない」って分かったし、このまま続けてても何にもなれんな〜って気付き始めて。

 

トラックドライバーの時は与えられたものをただこなすっていう感じで。

 

暇な時は、「14時ぐらいに帰っていいよ〜」とかそんな感じだったんですよ。

で、「大丈夫かこれ??」って。

 

今しか転職とかできないんじゃないか?って考え出したんですけど、それでもまだ何をしようっていうのはなかったんです。

 

けど、「何かしたい!」って。

 

で、僕バイクが好きなので、最初はガレージカフェやりたいって思ったんですよ。

 

だから飲食とか勉強したいなと思って飲食関係に転職しようと思ったんです。

 

でも、飲食ではなかなか見つからなくて・・・。

 

で、ざっくりした考えですけど「社長なるんだったら営業できないといけない!」っていうことで、結局飲食じゃなくて、教材販売会社の面接を受けて入りました。

 

黒瀬 分かる!自分も就職活動の最初、同じ考えで「営業」で探してた!

 

森平太 でも、その時に給料が下がって・・。

生活の質まで下がっちゃうが嫌だったので、お金を補填するために夜もバイトする事にしたんです。

 

どうせバイトするんだったら、次に繋がるのが良いなっていうので、受けたのが「スタバ」だったんですよ。

 

それからは、昼は教材販売会社の営業で、夜はスタバで働くっていう生活が続きました。

 

黒瀬 おー!スタバで働いてたんやね♪

教材販売会社の方はどんな感じで営業してたの?

 

森平太 担当した部署が保育園だったんですよ。

 

 

保育園で使う、本とかおもちゃとかあるじゃないですか?

そういうのを営業してたんですけど、何も分からなくて。

 

僕も、その頃には子供がいたんですけど。

 

で、話のネタがないと、営業のとっかかりになる話しさえできない・・・って事で。


やったことが、「自分の子供の相談をしまくる」っていうww

 

そしたら、色々教えてくれるじゃないですか。

色々アドバイスを受ける中で、「読み聞かせしなさいよ」っていうことで、オススメの本を教えてもらって、そこから自分の子に読み聞かせするようになって・・・。

 

そこからハマったんです!

「読み聞かせ」に。

 

なるほど〜。そういう経緯で「読み聞かせ」を始めたんやね。

森平太 困ってたんですよ。

 

コミュニケーションっていうか最初 しょっちゅう泣いたりとかするし。

あやしても泣き止まんし・・・。

 

だけど、読み聞かせして絵本を指差しとかして、一緒に笑ったりとかして。

そっからコミュニケーションが取れるようになったというか、「これいいな!!」って。

 

その時から、保育現場の問題とか色々気付き始めて。

本離れの問題とか色々あるじゃないですか??

 

で、ヤバいじゃん!と思って、そこからドンドン突き詰めていくっていうか。

 

黒瀬 だいぶ意識が変わってきたんやね。

 

森平太 ですね。

で、スタバでも働いてたんで・・。

 

ちっちゃい子供連れだとスタバとかって行きにくいじゃないですか??

 

でも「子供とか居たら、絶対楽しいはずな♪」って思って、スタバで読み聞かせできないかな??って考えて、店長に企画というか相談したんですよ。

そしたら店長が乗ってくれて!

 

黒瀬 スタバとかって、本部に一回企画を通して承認をもらってからっていう流れは無いの?

 

森平太 企画とかは特にないと思います。

その店舗でオリジナルのものを色々と企画して、毎年クリスマスの日は聖歌隊が来て歌ったりとか色々やってますね。

 

黒瀬 なるほど!じゃあ、ある程度店舗側の裁量で色々自己判断しつつ企画して良いと。

 

森平太 そうです、そうです。

 

で、そのスタバの読み聞かせの企画を Facebook で載せて告知してたんですけど、それを見た自分の同級生で、今年浦添の市議になった友達がいて、そいつが見てくれて「いいね!」とかしてくれてたんですよ。

 

で、その繋がりで、浦添市長の松本さんが見てくれたみたいで、当日の朝にメッセージがきたんですよ、松本市長から!!

 

「はっ!?」てなって、スタバのメンバーに「松本市長、来るってよ!」って(笑)

 

本当に来てくれたんですけど、その様子をまた松本市長がシェアしてくれて、そこから拡がっていったというか。

 

「市長も来てくれたし、これ続けんとやばいんじゃない??」ってなって、じゃあやろう!やろう!って盛り上がって、続いていった感じですね。

 

 

黒瀬 そうやよね。

スタバに行きたいけど、子連れだから行きにくいって人は結構いると思うし、そのニーズと企画がマッチしたってことやよね。

 

森平太 「スタバで読み聞かせやってますよ」っていうのを営業の話のネタにもして、どんどん拡がっていって。

 

保育園から、たまに「読み聞かせやって」って言われたりする事も出てきたんですけど、その頃からだんだん「読み聞かせだけをやってもなぁ・・」っていう風に思うようになって。

 

「もっと本の大切さとかってどうやったら保護者に伝えられるかな??」って考えるようになったんです。

 

黒瀬 なるほど!もりへ〜さんが、ドンドン真面目になっていく(笑)

 

森平太 (笑)

 

講演会みたいな感じで固いものにしちゃうと、僕だったら行かないんですよ。

そういう真面目なのとか、勉強とかから逃げてきたタイプなので。

 

だから、なんか違った感じで、面白くできないかな??

自分なりの体験談というかオリジナルのものをやった方が人が来るんかな??

 

って考えて。

 

で、僕、ファッションが好きなので「本とファッションみたいなテーマで講演会みたいなのできます!」って自分で言って、売り込みしたんですよ。

 

 

でもそれは会社には言ってなくて、土曜日とかに勝手にやってたんですけど。

 

ただ、バレたんすよ。

Facebookで告知とかしてるから、普通に(笑)

 

黒瀬 そりゃバレる!笑

 

森平太 上司に呼ばれて「お前バイトしてるな!」って。

 

その時に「会社のルールに従うのも社会人としての能力の一つだよ。自分がどうすべきか考えなさい」って言われて、そこで自分なりに思うところもあって、結局辞めました。

 

黒瀬 副業禁止ね〜。これからどんどん解禁されていくとは思うけど会社にもよるしね。

それがいつぐらいの話?

 

森平太 それが2016年の1月ぐらいすね。

 

でまあでもすぐやめるわけにもいかないじゃないですか?

引き継ぎとかもあるし、自分の準備とかも含めて。

 

最初は、本屋さんを立ち上げるのはすごいお金がかかるし、できないっていう判断だったんですよ。

店舗も持たないといけないし、大変だなって思って。

 

で、読み聞かせ活動は継続しつつ、もう運送屋に戻ろうかなって思ってたんですよ。

 

ただ、その頃に出会った人で、元出版関係の人がいて、「個人でも絵本を仕入れられる所あるよ」って教えてくれたんですよね。

 

「じゃあ、俺本屋さんできるやん!!」って思って、そこから個人で動き始める準備を本格的にスタートしたんです。

 

それで5月に会社を辞めて、「絵本の専門店もりほんや」という名称で起業しました。

 

 

起業、移動本屋のスタイルの確立

おー!ついに起業ですね♪

森平太 最初は結構甘い考えだったんですよ。

営業の仕事してた時は結構売上が上がってたし。

 

毎月継続して買ってくれるような月刊誌があって、それが決まれば安定するんですよね。

 

でも、自信を持って始めたら全然ダメで、看板外した瞬間(汗)

2ヶ月ぐらいでお金に困ったww

 

やばい、やばいってなって。

その時は移動本屋とかじゃなくて、自分が絵本の営業すれば契約が取れると思ってたんですけど、全然ダメで。

 

うまく行かずに焦って色々と考える中で、戻ってきたのが・・。

スタバの読み聞かせの雰囲気で、色々なところで読み聞かせできるようにしたいなって事だったんですよね。

 

じゃあ「移動本屋やろう!」と思って、どんな車使うかな??って色々検索してたら、今のコレが出てきて。

 

 

お金の余裕がなかったので、知り合いから教えてもらった「クラウドファンディング」に挑戦することにしたんです。

プロジェクトを立ち上げて、実際お金が集まったんですよ。

 

黒瀬 これってどこの国の車?バイク?なの。

 

森平太 パキスタンです。

 

「オートリキシャ」っていう。

なんか日本語っぽいですけどw

 

パキスタンだとタクシーみたいに普通に走ってて、トゥクトゥクと一緒です


構造がほぼバイクなんですよ。

ただ結構大変でしたよ。

 

今も大変ですけどw

 

新車できたんですけど、一週間で2回壊れて(泣)

国産の乗り物が本当に良いものなんだなって実感しましたw

 

黒瀬 なるほど〜w オートリキシャを手に入れて最初はどんな動き方をしたの?

 

森平太 これがなかった頃は、普通のバイクに乗ってて、保育園とか学校現場に入って行こうとすると怪しまれたりするんですよね。

 

でもこれが来てから、自分が何者か?って言うのもわかってもらいやすくなりました。

 

そういうのもあって、自分が何者か?っていうのを、もっとアピールしていく必要があるって感じたんですよね。

 

パフォーマンスとして見栄えが良くて、面白いことやった方がいいなって。

オートリキシャと一緒に♪

 

軌道にのってきた手応えを得たのって、具体的にどういうタイミングだった??

森平太 浦添市のビジネスコンテストに出たぐらいからですね。

一応、優秀賞ってことなんですけど、8名中7名が受賞したんで、本選に出れた人はほぼ賞を貰えるっていう(笑)

 

でも、そこで保育現場の人達以外、今まで全然アピールしてこなかった人達にも見てもらって評価してもらえたのが大きくて。

 

審査員の中に池村さんって方がいて、中小機構、わしたショップとかをプロデュースしてて、沖縄タイムスで「ヒットの卵」っていうコラムを書いてたりする人だったんですよ。

 

その方が「なんかお前面白いな!まだビジネスモデルもしっかりしてないけど、とりあえず載せるよ!」って言ってくれて、新聞に載せてもらって。

 

そこから、それまでは今まで全部自分の足で飛び込んで営業してってやってたのが、「新聞見ました!」とか連絡をもらえるようになりだして。 

 

で、今度は、その新聞記事を読んで、また違う新聞社の人が来たりとか、ラジオの人が問い合わせしてくれたりとかで。

 

黒瀬 問い合わせっていうのは、「読み聞かせ」のイベントをして欲しいって事?

 

森平太 最初は「読み聞かせ」とか活動について聞かれたりとか。

その時に僕の想いみたいなのもお話しして、「じゃあイベントしよう!」ってなる事も多くて。

 

で、保育園とかでも読み聞かせのイベントをするようになって、「絵本買う時はお願いね♪」っていう風に、仕事にも繋がり出して。

 

黒瀬 いい流れやね♪

 

森平太 ほんと、コンテスト出てからですね。

これはいけるなって。それが2017年の3月ぐらい。

 

後は、イベントというか、このオートリキシャが横にあって

 

で、本を並べてて、その横で僕が読み聞かせしたり、講演って言うか、自分はトークライブって呼んでるんですけど、そういうのやるとみんなのテンションが上がって、お土産って感じで本を買っていってくれるんですよね。

 

 

せっかくだから買って帰ろうみたいな感じで。

 

黒瀬 ライブの物販みたいな感じだ!

 

森平太 そうですよね

 

黒瀬 読み聞かせやってる人はざらにいるし、やっぱり見せ方とか差別化って大事やから、もりへ〜さんが今軌道に乗ってるのは「ブランディングの勝利」っていう感じがする。

 

でも、今日話を聞いて、ブランディングを狙って戦略的にっていうより、元々ファッションとかオシャレに興味があって、もりへ〜さんの感性からきてる部分もあるなって感じた。

 

森平太 そうかもですね。

「こんなふうにやったら、イケてるんじゃね??」とかそういうので。

 

後は、読み聞かせの必要性をもっと伝えていかないとヤバいみたいな、そういう想いを伝えるところも大事にしてて。

 

ビジネスコンテストの時も一回落とされて、こんなんじゃうまくいかないって言われて、色んな人のアドバイス聞きながら考えられるようになって。

 

ある程度「こんなやったら売れるな」とか「このやり方は売れないからやめとこう」とか、そういう判断ができるようになりました。

 

黒瀬 なるほど〜。

もりへ〜さんは元々子供好きやった??

 

森平太 いやもう全然、全然。

友達が子供生まれたって言っても、怖い怖いって抱っこもしなかったし、どっちかっていうと苦手な感じで・・。

 

自分の子供が生まれてからですね。

 

でも自分の子は可愛いんですけど、最初は怖いっていうか、どうしていいかわからなくて・・。

 

でも、読み聞かせして変わってきたんで。

 

そこからですね。

こんなんでいいんだな〜って。

 

今まで怖いと思ってたのが、得体の知れない可愛い生き物みたいな感じになって、自分の子供をちゃんと愛せるようになって。

 


黒瀬 そっか。

じゃあ、そんな感じでイベントとか出るようになって販売の方も軌道に乗ってきた感じなんやね。

 

森平太 そうですね。

だから最初に自分がイメージしてた形とは全然違う感じで。

 

保育園とか学校現場で読み聞かせするイメージだったんですけど、マックスプラスさんとか家具屋に呼ばれたり、沖縄ガスさんに呼ばれたり、結婚式場に呼ばれたりとか。

 

「あ〜、すげー!!読み聞かせって可能性あるな。何でもくっつけられるじゃん♪」って。

 

今後の取り組み・読み聞かせで大切にしている事

どんどん可能性が拡がっていく感じで楽しいですね♪
今後、活動を発展させていくイメージはどんな感じですか?

森平太 もちろんオートリキシャの台数増やしたいっていうのもあって。

車3台で、北部、中部、南部みたいな♪

 

黒瀬 その時は色変えたいよね♪

ゴレンジャーみたいなw

北部はレッドで、中部はグリーンでみたいな。

 

森平太 良いですね♪

 

あとは、僕みたいな人を・・・。

自分のことをアピールしたい人、絵本を読むんだけど、例えば弾き語りしてアピールしたりとか、特技を活かして活動できる仲間を増やしたいなって。

 

黒瀬 なるほど!

じゃあ、読み聞かせのスタイルとか「読み聞かせはこうあるべき!」みたいなこだわりってそんなに無い感じ?

 

森平太 自分が読み聞かせをする時に気をつけてるのは、できるだけめっちゃ気合い入れないっていう・・。

 

普通に、おうちで読んでるみたいな感じにしたくて。

それって、「こんなんだったら俺もやってみようかな」とか「お家でできるな♪」っていう風になって欲しくて。

 

だから、たまにいるじゃないですか??

めっちゃ気合い入れて読むみたいな。

 

パフォーマンスとしては良いと思うんですけど、あれをやっちゃうと「お家では真似してできないな・・」ってなっちゃうんで、そうなると絵本の大切さとか、読み聞かせの大切さを広めていきたいっていう僕の想いとはズレてきちゃうんですよね。

 

黒瀬 そっか。

子供がそれで喜んだとしても、親が日常的に読み聞かせすることには繋がらないっていう。

 

森平太 そうですね。

だから、大人の人が「絵本買ってあげよう」ってならないと子供に届かないので、大人を変えないといけないので。

 

元々、子供も苦手で、本もあまり読んだりしない自分みたいなタイプの人は、どうやったら興味を持つかな??とか、そういう風なことばっかり考えてました。

 

僕みたいに「読書とかゼロ」みたいな人をどうやって「1」にするか?っていうことを。

 

で、読書とかが、「3」とか「4」の、自分で考えて本を選べるような人は、もっとふさわしい絵本のプロが他にもいるから、そっちに行ってくださいっていう感じ。

 

黒瀬 なるほど。

無理に背伸びしないで、等身大の自分の感覚で考えて、読書も苦手で子供とのコミュニケーションに悩んでるような、そういう人と同じ立場で考えるっていうのはスゴく良いね♪

 

森平太 そこなんすよね。

本に関しても、すっごい勉強したいっていう人は僕のところに来なくて良い。

 

たまにイベントとかでも来るんですけど・・。

 

ジャージ着て、金髪みたいなヤンキーみたいな若いママさんが聞いてきたんですよ。

パラパラって絵本めくりながら「絵本で頭良くなるの〜??」って。

 

そういう人に、一番伝えたいなって。

 

黒瀬 そっか〜。最近のもりへ〜さんは色々活動が増えてるというか、目立ってきてる感じがします♪

 

森平太 そうです?

 

後、以前に幼稚園から、オリジナルの家具っていうか本棚と机が一緒になってるみたいなものが欲しいって言われて、知り合いの木工家具やってる人に依頼して作ったんですよ。

 

そんな感じで、机とか本棚だけじゃなくて、木工のおもちゃとかも作りたいし♪

 

ちょっと勉強したんすよ。

保育園でも「環境構成」って言って、子供が集中しやすい壁の色があるとか。

 

色んな保育園を見てて、まだまだだなって思うことがあるので、そういうのも伝えていきたい。

 

絵本だけじゃなくて家具とか配置とかそういったのも教えていかんとな〜って。

 

だから、今後は絵本と家具も含めてどんどん広げていきたいて思うんですよね。

 

今後、こういう人と繋がりたいとかイメージありますか?

森平太 やっぱり、カフェとか飲食店やってる人。

あとは、子供が集まる場所っていうんですかね。

 

今って、子育て世代をターゲットにしてるお店って多いじゃないですか?

 

だから、そういった所とコラボして、子供の興味を惹き付けてお客さんの足止めをする役割を担うみたいな。

あとは、単純に「盛り上げますよ〜」とか♪

 

 

ズバリ「絵本とは?」

森平太 親子のコミュニケーションのツールとして一番良いと思っていて、単純に。

 

絵本の言葉とか絵もそうですし、見てる時の感情とか感覚とかそういったのも全部共有できるから、子供とのコミュニケーションがめっちゃ楽になるっていうか。

 

自分もそうだったんですけど、子供とのコミュニケーションが変わって、「あっ、こいつ今こういう風に考えてるのかな?」って感じられるようになって、感覚が共有できるようになったから、干渉し過ぎず自然と見守れるようになって。

 

子供の自由な想像力とかを止めなくて良いっていうか、そのまま付き合える。

 

だから、自分は接し方が変わったんです。

そこですね一番伝えたいのは。

 

黒瀬 親と休みの日にベッタリとか、そういう時間って小学校とか上がるにつれてどんどん薄れていくもんね。

だからめっちゃ貴重な時間というか・・。

 

森平太 そうですね。

やっぱり幼児期とか、めっちゃ重要かなって思ってて。

 

人間として自分のちっちゃい時を振り返ると、自分と特に親父とかの関係を振り返って、自分に子供ができた時に、自分と親父みたいな関係になりたくないってめっちゃ意識してて。

 

だから、同じような人も沢山いるんだろうな・・って。

 

だから普段も「子供との関わりって大事だぜ!」ってことを、自分の体験を通して話すんですけど。

 

黒瀬 親子のコミュニケーションのツールって色々あるけど、万人が活用しやすいツールとして、絵本っていう身近で素晴らしいものがあるんだよ!ってことやよね。

 

森平太 ですね♪

元々、子どもが苦手だった自分でも、読み聞かせしたら、全然知らないお子さんとかと友達なれるじゃないですか?

ハイタッチしに来て渋滞なったりとか。

 

そういう反応とかあったら、やっぱり可愛いなって思うし、楽しいなって思うし♪

あまり仕事っていう感覚じゃないんですよね、趣味みたいな。

 

黒瀬 それで生活できるお金が得れて、色んな人を楽しませられたら一番良いよね♪

 

森平太 もう2回ぐらいやったんですけど、普通に自分が読み聞かせするんじゃなくて、息子と一緒に読み聞かせするっていうのを試してるんですよ。

 

息子と一緒に本持って、自分が読み聞かせするじゃないですか?

 

そしたら、あいつがツッコむんですよね。

そしたらお客さんの反応も良くて、面白いな〜って。

 

 

だから賑やかしみたいな感じでも、色んな読み聞かせのやり方があって良いんじゃないか?

 

単純に、読み聞かせって面白いって捉えてくれたら、もっと色んな方に読んでもらえるのかなって。

 

うちの息子も最近ネタみたいなを考えてて、今度挨拶する時に、こんな感じでボケようって提案をしてきたりして(笑)

 

ちっちゃいときから一緒に仕事したり、仕事してる姿を見せるのも、こいつの自立にも繋がるかなって思いますね。

 

では、最後の質問です。誰にこういうメッセージを伝えたいっていうのはありますか?

森平太 やっぱり子供を持つお父さんとか、お母さんに伝えたいです。

 

コミュニケーションとか、親子の絆。

一番はそこですね。

 

一応、自分の中で理念みたいなのがあって。

「全ての親子が当たり前に絵本を楽しむ環境を作る」っていうのを掲げてて。

 

だからお父さんとお母さんに、まずは気づいてもらって、「子どもに絵本を買い与えて下さい」って。

一応、僕は絵本ソムリエって名乗ってるんで、どんな絵本が良いかわからなかったら僕に相談して下さいって感じで。

 

黒瀬 読書好きの子どもにするとか、勉強が出来る子になるっていうのは別の話で、まずは親子のコミュニケーションとか関わりの部分ですごく活用しやすいツールってことやもんね。

 

森平太 ですです。

自分の中、でなんか危機感があって・・。

 

スマホとかめっちゃ普及してるじゃないですか。

自分が小さい時、親と全然絡まなかったけど、ファミコンとかいっぱい買ってもらってたんですよ。

で、ますます喋らなくなるっていう(笑)

 

そういう環境になる子供たちの割合が増えてるのかな?って。

時代に流されてそうなるって事かもしれないですけど、でもこの感覚って「怖いな」って。

 

人間の心の成長みたいな部分で大丈夫かな?

人とのコミュニケーションがうまく取れなくなるんじゃないか?っていう感覚があって。

 

便利なツールが増えて、コミュニケーションを直接取らなくてもよくなってたりするじゃないですか。

でも、親子の関わりって省いていいもんじゃないと思うし。

 

人間の発達って昔から基本的には変わってないじゃないですか。

でもコミュニケーションの環境はどんどん変わってて・・。

 

そういう危機感があるから、自分なりに色々考えて「伝える」って事にチカラをいれていきたいですね。

 

黒瀬 熱いですね!!今後、 自分で新しい企画をしたり、色々なこともできそうですよね♪

 

森平太 そうですね。

実際、フリマみたいな企画が出てたりもしてますし、今までは「こういったの出来ませんか?」とか「一緒にやりましょう!」って声をかけてもらうことが多かったんですけど、今後は自分で企画して、逆にそこにコラボしてもらうみたいなこともやっていけたらいいなって思います。

 

 

黒瀬 今日はありがとうございました。

アホな話から真面目で熱い話まで色々聞けて楽しかったです♪

 

森平太 こんな感じで大丈夫なんすかね?笑

こちらこそ、ありがとうございました!

 

以上で、インタビューは終了となりました。

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ビジネス的にも、色々なコラボの可能性がありそうですよね♪

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Contact

森 平太(モリ ヘイタ)/絵本ソムリエ

沖縄県浦添市出身。
トラック運転手、教材販売の営業を経て、絵本屋に転身、「移動本屋」のスタイルを確立する。
パキスタン製のバイク「オートリキシャ」と共に沖縄各地で絵本の読み聞かせ、販売を行っている。

絵本の専門店もりほんや

URL:https://www.facebook.com/morihonya/

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編集後記

黒瀬 圭

インタビュワー:黒瀬 圭 Kei Kurose(株式会社ドリームテラー代表)

インタビューを通じて、森さんの良いところは「THE等身大」なところだと感じました。
上から引っ張り上げるのではなく、出来ない、分からない人の立場にたって考えて、一緒に楽しみ巻き込んでいく。
地道だけど、そういうスタイルは本当にカッコ良いと思います!


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