今日はよろしくお願いします！安泉で「やすもと」って読むんですね。年齢って今27歳ですか？

清貴　そうです。

「やすもと　きよたか」です！

年齢は27歳ですね。

今日はお願いします！

 

清貴くんって呼んで良いですか？笑　あと、出身は沖縄のどこですか？

清貴　はい！

生まれは知念村ですね。母親が久高島なんですよ。

 

 

で、ゆっくり説明していくと、産まれてすぐに・・・

まず、父親がいなくて、母親はいわゆるシングルマザーなんですけど、その母親も自分を産んで早々に足を骨折したり、大変だったみたいで。

 

で、僕、0歳ぐらいの時から違う人のところで育ったんですよね。

 

えっと、違う人っていうと、親戚とかじゃなくて？？

清貴　親戚もいたり・・でも、どちらかっていうと母親の会社の上司とかのところで育ってて、後はちょっといくつか転々として・・みたいな。

 

会社の上司って言うと・・どういう？？

清貴　あっ、変な感じじゃなくて、年齢も上の方で、ご家族さんで善意で預かってくれてたような感じで。

あっちの家族の中に紛れ込んでる・・みたいな感じですね（笑）

 

なるほど。それで、そこの家族が状況的に面倒を見きれなくなったりしたら、別のところに移って・・みたいな感じですか？？

清貴　そうです、そうです。

最初預かってもらってたのは南城市なんですけど、次に行った従兄弟のとこは与那原なんですよ。

で、もっと言うと、母親の同級生ぐらいの仲の良い人のところにもいったりしてたんですよ。

だから、僕の小さい頃をよく知っている人が色んなところにいる・・みたいな（笑）

 

え〜、珍しいパターンですよね。それって、お母さんは骨折したっていっても、3年も4年もリハビリが必要な複雑な状況じゃなかったんですよね？

清貴　まあ、単純に母子家庭で・・。

あと、兄貴もいるんですけど、女手一つで2人を育てるっていうのが、預けてないと厳しかったんじゃないですかね？

朝から夜9時ぐらいまでずっと仕事をしていたので。

たまに迎えに来て一緒に過ごして、また預けて・・っていうやり取りもあったと思うんですけど。

 

お兄さんは何歳離れてるんですか？兄弟は1人？

清貴　兄貴とは9歳離れてます。

そうです！兄弟は兄貴だけですね。

自分が産まれたばっかりの頃は9歳だから、自分の面倒を見きれるわけじゃないですし、母親は兄貴と一緒に住んでて、僕は別のところを転々として・・みたいな感じで。

 

そっか〜。保育園とかもお金かかるしね・・

清貴　そうですね。

だから、最初の印象は・・この会社の上司の方の人のとこに居たから、その人がてっきり母親だとずっと思ってて・・笑

そしたら、お母さんに「私があんたの母親だよ！」って言われて

「えっ！？」ってなった記憶はありますね（笑）

 

なるほど〜。そうやって色々なところを転々としつつも、お母さんのところに落ち着いたタイミングはきたんですよね？？

清貴　きました、きました。

幼稚園の時、小学校に上る前のタイミングで、西原町に引っ越す事が決定して、従兄弟の家族と2世帯住宅みたいな感じで一緒に暮らし始めたんですよ。

そこからはずっと落ち着いてますね。

 

やっぱりあまり聞かないパターンで、お母さんのイメージが掴みにくいんですけど、清貴くんから見てお母さんってどういう性格の人ですか？

清貴　どんな人かって言われると、かなりスポ根系かなぁ〜？？って。

バレーボール命で、ず〜っとバレーボールやってて。

単純に、もう・・子供もいて、とにかく生きていかないといけないので、やっていかざるを得ない状況だったんだと思います。

その割には、だいぶやったなぁ〜って思いますけどね。

 

母親はテレビ局でずっと働いてて、経理の仕事をしてたんですけど、定年してからも、どうしてもって期間の延長をお願いされたり、とにかく人望が厚かったみたいなんですよ。

 

バレンタインの時は毎年、引くぐらい大量のチョコ持って帰ってくるしｗ

ボーイッシュな感じで男気があったんですかね。

 

テレビ局の人と会った時は「君のお母さんには、お世話になってる」とかだけじゃなくて、「いつも心を震わされてるよ！」みたいな言われ方をするぐらい（笑）

 

あと・・僕、父親も見たことないです。

生きてるかもわかんない（笑）

 

一応、内地（東京）の人だよって情報しかないですね。

写真も見たことなくて。

 

おー。お母さん、何かスゴイ人ですね！！小学校は西原の？？どんな感じの子でしたか？

清貴　そうです。西原ですね。

えっと、最初はあんまり積極的にコミュニケーションを取るタイプではなくて、本の虫みたいに、本ばっかり読んでた記憶があります。

本っていっても「かいけつゾロリ」とか子供向けの本ですけどね（笑）

 

ただ、あるキッカケがあって・・

 

ある時、クラスメイトが喧嘩してたんですよ。

 

で、ケンカで怒った子が投げた「下敷き」が、スゴイ回って飛んできて、僕の鼻に刺さって・・

目と鼻の間ぐらい。

そこから、僕、机にうつ伏せになって血だらけで気絶したらしくて・・（汗）

 

お医者さんからは、もうちょっと角度が違ったら失明してたって言われて、「えっ〜〜！？」ってなって。

 

え〜！！それは壮絶ですね（汗）

清貴　ですよね。

みんなが「わ～ッ！！！」ってなって。

 

で、それで、治療をしてたら・・なんか、元気になりました！！笑

明るくなったというか、喋るようになりましたね。

 

なるほど！笑　本が友達みたいな周りを寄せ付けないオーラから、下敷きが刺さって流血して、一気に注目の人物になった訳ですね！！

清貴　そうですね。

もう注目せざるを得ないですよねｗ

 

周りが構って喋りかけてくるから、対応しないといけないし。

その結果、結構、喋る子になったなぁ・・っていう印象です（笑）

小学校2、3年の頃だったと思います。

 

そっか〜。結果オーライだったのかな（笑）　小学校の頃は部活とかスポーツはやってましたか？

清貴　一応スポーツは基本、手当たり次第やってました。

最初、サッカー部に入ってたんですけど、僕がゴールを決めた時に、誰かが「キーパーがお前の事キライってよ」って言われて・・

 

「じゃあ、キライって言うなら、俺やめるよ」って言って辞めて。

バスケも「飽きたなぁ・・」って言って辞めました（笑）

 

じゃあ、人間関係は、求められたら応じるけど、必要とされなければスッと引くようなクールな感じの？？

清貴　そうですね。

結構、ドライな・・。クールなつもりは無かったですけど。

 

どっちかっていうと、「明るいドライ」みたいな（笑）

「あっ、そうなの？じゃあ、いいよ〜」って感じで。

 

あんまり、先輩後輩っていうのに馴染めなかったっていうのも有りますけど。

 

小学校でも先輩後輩とかってあります？？

清貴　あります！あります！

西原の坂田だったら・・

 

坂田小学校の向かいにビリヤード屋さんがあるんですけど、あっちは通るな！とか、変なルールが色々あって・・面倒くさいなぁって（笑）

 

まあ、でも小学校の頃は普通の子だったと思いますよ。

少し飽きっぽい・・ぐらいの。

 

小学校ぐらいの頃から9歳上のお兄さんと一緒に暮らし始めたんですよね？最初はどんな感じでした？

清貴　えっと、正直、その時期・・兄貴と過ごした記憶があんまり無いんですよね。

母親からは「よくケンカしてたよ」って言われるんですけど・・。

 

兄貴はマーチングバンドやってたんで、朝早く出ていって夜遅くまで練習してたし。

 

今は兄貴は東京にいるんですけど、年に一回は会いに行ってます。

でも、にぃーにーって呼ぶのも言いづらいなぁって距離感で（笑）

 

でも、東京に行くのも楽しいし、兄貴も色々良くしてくれるので、楽しいなぁって感じで。

 

そうなんですね〜。中学の頃も西原ですよね？

清貴　そうですね。地元の中学校ですね。

で、中学時代を振り返るのがちょっとしんどいんですけど・・。

 

おっ、何があったんですか？？

清貴　僕が所属してた部活に、何か可愛い女の子が多かったらしくて。

で、その内の1人の、僕が仲が良かった女の子の彼氏さんが、僕とその子の様子を見て、妙に良い感じに見えたらしく・・。

僕はよく分からなかったんですけど・・。

 

とにかく、その彼氏さんがブチ切れて。

っていっても、その男の子も同級生ですよ。

 

でも、そこからイジメが始まって・・・

「アレッ！？」みたいな（苦笑）

 

「お前らもう付き合ったら、ええやん！！」ってキレて言われてから、関係性が崩れてていった感じで。

 

え〜。イジメっていうのは部活内じゃなくて？

清貴　えっと、クラスです。クラス内で。

 

同級生っていうのは、同じクラスだったんですね。じゃあ、その男の子は影響力というか、目立つ方の？？

清貴　そうですね。

目立つ方でしたよ。

結構、ヤンチャしてた感じの。

 

そのイジメは中学時ずっと？？

清貴　中2ぐらいからですね。

中学の間ずっと、卒業するまでは苦しい思いしかしてないですね・・。

 

黒瀬　イジメは陰湿な感じだったんですか？

 

清貴　そうですね。

普通に残飯が机の中にあったり、給食でグループ作る時は、僕だけ1人、教室の隅っこのとこで食べたりとか。

 

黒瀬　じゃあ結構ハブられたり、無視されたり・・。

 

清貴　あ〜もう、もちろん、もちろん。

なんか、金銭だったりとか・・。

 

黒瀬　あ〜、お金とられたりとか・・

 

清貴　はい。

ありましたね〜。

あとは、単純に物が無くなったりとか。

 

黒瀬　そういう時って助けてくれる人っていないの？

 

清貴　いやぁ〜〜。

何か、みんな・・　何かノリ・・。

いわゆるノリですよね。

 

黒瀬　まぁ、クラス全体の空気感みたいなものって、簡単には変えられないですよね。

 

清貴　それで、学校行きたくないって時期があったんですけど、でも母親が強過ぎて・・笑

学校行きたくない！って言ったら、めっちゃボコボコにされて、そのまま引っ張って無理やり学校まで連れて行かれて、正門でペッって投げられて、「調子に乗んなよ！！」って感じで（汗）

 

黒瀬　それって、清貴くんはお母さんにイジメの事は言ってないって事ですよね？

 

清貴　ですね。

言うのは絶対に無かったです。

一切、イジメられてるとかは。

 

黒瀬　もし言ってたら、お母さんはどう行動したと思う？？

 

清貴　殴り込みとまではいかないですけど、まずは事情を聞くかなぁって。

事実確認から始まって・・

乗り込むというか、「言う」タイプですね。

 

黒瀬　そっか〜。じゃあ、中学の途中からは、逃げ場が無い感じで、とりあえず耐えるような・・

 

清貴　そうです、そうです。

だから、そうっすね〜

ずっと行きたいくないな〜みたいなので・・・死にたいなぁって。

 

黒瀬　死にたいまで（汗）

 

清貴　「死にたい」を通り越して、「殺そう」って思って。

学校に包丁を持っていって、今日3回殴られたら刺そう・・ってところまでいきました。

 

黒瀬　実際に包丁を持っていったの？？

 

清貴　いきました、いきました！

で、3回殴られたら刺そうって思ってたのに、その日2回しか殴られなかったんですよ。

「なんでよっ！」みたいな（笑）

 

刺そうって思ったのも・・・

最初は、まず、死のうと思って・・・

 

よくあるじゃないですか？手首切って、風呂場につけてっていうやつ。

水に浸けてると乾燥しないから、ずっと血が流れ続けて、死ねるっていう。

 

でも、僕痛いの嫌いだし・・まず、血がキライなんですよ（笑）

 

で、考えてみたら・・・

 

なんで俺こんなに追い詰められてるんだろう？？

俺が何したんだよ！？

っていうか、なんで俺が死なんといけないんだよっ！ってなって

 

段々、怒りに変わっていったんですよね・・。

 

黒瀬　そこまで追い詰めたれてたんですね・・。

今、ここにいるのは、思いとどまった証拠って受け取って良いんですよね？笑

清貴　あっ、はい！笑

何とか思いとどまりました！

本当に一歩間違ったら、今頃、牢屋の中だったと思います。

 

そういう状況をどうやって耐え抜けたんですか？

清貴　先生が家の近くに居たんですけど、中学の2年の終わりか3年入った時ぐらいかな・・。

「最近どうだ？飯食いに行こうか？？」って言われて話しをした時に、「最近調子どうよ？？」って言われて

 

俺もブチ切れて

 

「調子どうよ？じゃねぇよ！！」

「見りゃ分かんだろ！！ふざけんなよ！！」

 

ってなって・・

ワッ〜〜！！ってブチまけたんですよね。

 

で、「そうだったか・・。俺が変えてやる！」って先生は言って。

 

そしたら、次の日にイジメのアンケート調査が配られて・・。

 

俺は「マジでやめてくれーーー！！」って（笑）

案の定、その日に「お前チクっただろ！！」って言われてｗ

 

じゃあ、状況は変わらなかったんですね。

清貴　ぶっちゃけ変わらなかったですよね〜。

けど、話せた事が良かったなぁって。

 

とりあえず耐えて・・何とか中3までいってから、高校から状況が変わる事を信じて・・って感じで。

だから俺、めっちゃ勉強したんですよ、那覇国際に行こうって思って。

 

当時は塾も行かせてもらってたし、成績的にも大丈夫だったんですけど・・。

ただ、母子家庭でもあったし、裕福ではなかったから、那覇国際に行ったら、朝の送り迎えで母親に負担をかけるし、帰りはモノレールとバス使わないといけんからお金もかかるし・・

 

昔から親に迷惑をかけたくないって気持ちが強いから

親はそれでも良かったと思うんですけど、、俺が嫌で・・。

 

「いや、もう良いや！那覇国際行くの辞める！！」って言って、一番家から近くの地元の高校に行ったんですよ。

塾の先生も「なんで！？」ってビックリしてましたｗ

 

地元の高校だと中学の同級生がいそうで怖いですけど・・汗

清貴　確かに、そうですよね（笑）

もちろん高校では、中学と同じ状況になったら嫌だなぁって思ってて。

でも、幸い、あんまいなかったんですよ！中学の時の同級生は。

で、自分が入った高校のコースがちょっと特殊というか・・笑

偶然、そういうメンバーが集まっただけかもしれないですけど。

 

入学初日に行ったら、リーゼントがいて・・、短ランがいて・・、年上が2人いて・・っていう状況で

僕、ちょっと受けとめきれなかったですね（笑）

何この違い？？・・って。

 

まぁ、変わりたいとは思ってたけど、思ってたのとも違うっていう（笑）

清貴　そうそう。全然違うと思って・・苦笑

もうちょいまともかと思ってた。

そのクラスがとにかくヤンチャなメンバーが多くて・・（汗）

でも、僕も前回みたいにはなりたくなかったので、何とか普通に紛れ込もうと・・

 

変にスカしたり距離おかずに、周りがヤンチャなら、あえてそこに流されそうっていう

清貴　そうですね。

で、そんな感じでいたら、みんな意外と仲良くて

高校はめっちゃ楽しかったですね！

超楽しかった〜♪

 

良い意味で「若さ」として許されるような事もいっぱいあった気がします・・笑

でも、面白い人達ばっかりでした！

 

高校の時の友だちとはまだ繋がりありますか？

清貴　いや、もう繋がってないですね、あんまり。

 

っていうのも、中学でイジメられてた時は「容姿」の事を色々と言われてたんで・・。

自分を変えようって事で、そこで、モデルを始めたんですよね。

高校に入ってから。

 

容姿って、見た目でどうイジメられるの？？

清貴　「天パ」とか、「ガリ」とか「モヤシ」とか、そんな感じですね。

で、前からモデルやらんか？？って紹介されてたんですけど断ってて・・

 

でも、自分の意識が変わったこともあって、高校2年生の時にモデルを始めたんですよね。

とりあえず、容姿とか自分に自信をつけたくて。

 

「お前、ガリ〜」とかイジられても

 

「いやいや、俺モデルやってるから！」

「文句言うけど、俺一応モデルだからね。求められてますから！」って言える。

 

ただ、それだけだったんですけど（笑）

 

そこから、モデルもやって高校生活もちょっと謳歌できてきて・・

 

バイトもしようと思ってたんですけど、母親が「バイトは絶対ダメだ！勉強しろ！」って言って。

自分も「なんで？うち貧乏なのに〜」って言って、ケンカしてましたね（笑）

 

勉強しろ！って事は、大学に行け！ってことだったんですか？

清貴　そうですね。

何もないんだったら、とりあえず大学に行け！って言われてて・・。

 

「テレビ局で働きたいなぁ〜」って考えもあったんですけど、それでも大学にいかんといけんっていうのがあって。

 

大学はどちらに？？

清貴　キリ学ですね。

本当は東京の大学に行きたかったんですよ。

「日本工学院」っていう演劇系の専門学校が東京にあるんですけど、そこに行きたい〜って思ってたんです・・。

 

ただ、母親が「沖縄にしなさい！」って言ったので「え〜！！」ってなって。

その時は、長年、母親には逆らえなかった自分がいるから、母親に言われたらどうしようもないな・・って感じで。

 

そうなんですね〜。じゃあ大学は結局、キリ学に行って・・。

清貴　そうですね。

でも半年ぐらいで飽きてしまって・・笑

辞めるわけにもいかず、どうしようかな？って思ってたら、交換留学があるのを知って「交換留学行きます！！」って言って、1年間大学を変えたんですよね。

 

交換留学っていうとどちらに？？

清貴　香川の四国学院大学ってところに。

 

母親は「おい〜〜っ！！」って言ってましたね。

「お前よ〜〜。。入って1年ぐらいは我慢しろよ！」って（笑）

 

で、モデルをやってた事務所もやめて、四国学院大学に行きました。

 

そっちではすぐに飽きたりしなかったですか？笑

清貴　めっちゃ楽しかったです！演劇の人達もいたし、ダンスもやったりして。

 

おっ、ダンスってワードが初めて出てきた！ダンスは大学から？

清貴　もう少し早くからですね。

でも、これも色々つまみ食いするような感じの一つで、ちゃんとやってた訳ではなくて、本当に遊び半分でちょっとやってたぐらいなんですよ。

 

でも、新入生を歓迎して「サークル入りませんか〜」って勧誘してた時に、沖縄から来たって事がかなり珍しかったらしくて・・・

ダンスバトルみたいなのに「やってみろよ〜〜！！」みたいな感じで引っ張り出されたんですよね。

 

「はぁ〜。。」って思いつつ

クラスの同級生も「頑張ろうぜ！」って感じだったので、勢いでやったら

 

運悪く・・かなりキマってしまったんですよ。

 

で、4年生が「え〜！マジ〜！！」ってなって、「沖縄から上手いやつが来た〜！！」って事になったんですよ。

本当に自分で上げるとかじゃなくて、たまたまキマってしまったってだけなんですけど・・汗

 

そんなキッカケでダンスもやり始めて、それが楽しくて続けてたって感じですね。

 

じゃあ、演劇のための勉強ってことではなくて、純粋にダンスが好きでやってたんですね。

清貴　そうですね。

そこでダンスも面白いな〜って思って、「ダンスにするか？演劇にするか？」って迷ったんですよ。

 

色々なダンスムービーも見て、「あっ、やっぱりアメリカ人だなぁ」「こんなダンス、面白そうだな」って思って。

「あっ、じゃあアメリカ行こう！！」って思って。

本当にこんなノリで・・笑

 

アメリカ！！ちなみにダンスはどういうジャンルの？？

清貴　LAスタイル。

ヒップホップなんですけど、音にハメる、音ハメっていうのが結構、細かい。

まぁ人に寄るんですけど。

 

結構、カッコ良い系のやつで、それがめっちゃ良いな〜って。

アメリカ人だから、アメリカに行けば習えるかな〜って思って（笑）

 

なるほど。じゃあ四国から帰ってきてから、本当にアメリカに？

清貴　ですね。

四国終わって、沖縄に帰ってからちょっとして、また休学してアメリカに行きました！！

 

おかぁちゃんは、「お前、アホか！？そんなやついるか！？」って言ってましたね（笑）

 

アメリカにはどれぐらいの期間？お金はどうしたんですか？

清貴　アメリカは、結果的に3ヶ月だけですね。

お金の問題もあったし、語学学校に行くわけではなくて、純粋にダンス学校に通ってただけなので、ビザもおりなくて。

 

お金はモデルの仕事とかの給料を貯めてて。

使い道もなかったからですけど、アメリカに行くって決めてからは、アメリカに行くために貯めてました！

で、色々アメリカ人の本とか読んでて・・

「マドンナが、歌を歌いに行くために、キャッシュだけ持ってニューヨーク？ロサンゼルス？に乗り込んだ」って話を知って

 

お〜！！俺もしよう！って思って、全キャッシュ持って・・

クレジットカードも持たず。

 

この金が尽きたら帰ろうって思ってアメリカに行ったら、ちょうど3ヶ月ぐらいでお金が尽きました（笑）

 

おー！これは憧れのロサンゼルスに？

清貴　そうですね。ロサンゼルス。

ニューヨークかロサンゼルスしか知らなかったんですよね（笑）

 

憧れたダンスがLAスタイルだったのもあるけど、ニューヨークの方は寒いって聞いたから・・。

西海岸の方が気候も暖かいっていうし、ロサンゼルスの方が良いなぁ〜って（笑）

 

英語は多少は喋れたんですか？

清貴　もう、全然しゃべれないですよ！笑

みんなよく不安っていうじゃないですか？

 

僕、100均で・・・

 

「ちょっと困ったときの英会話集」

と

「ガチ目にヤバくなった時の英会話集」

パスポート無くしたとか、領事館に行かんといけん・・とか

 

この2冊だけ買ってアメリカに行きました（笑）

 

トイレとか、パスポートとか、電車の乗り方とか、コレ幾らですか？ぐらいの。

それぐらいでとりあえずは大丈夫だろうって事で・・。

 

なるほど（笑）ダンス留学では印象的なエピソードは色々ありますか？

清貴　えっと、動画で見たLAスタイルのダンスチームみたいなダンスを勉強したいなって思ってたんですけど、スクールも宿も調べずに行ったんですよ。

とりあえず、行ったら何とかなるだろう・・って事で。

 

で、ロサンゼルスに着いて、とりあえず散策をしてたら、偶然チャイナシアターに着いたんですよ。

マイケル・ジャクソンとか錚々たるスターの手形が地面にある、あの有名なところ。

 

あー！はいはい。僕でも何とか分かります！笑

清貴　で、その近くの宿に泊まって、次の日にご飯を食べてたら、たまたま日本人が居たから

 

「すみませ〜ん。ダンス学校とか知ってますか？？」って聞いたら

「あっ、私行ってるよ」って言うから「マジっすか！？」ってなって

 

「行きたいの？明日行くけど一緒に行く？」って言ってくれたんですよ。

 

で、その女の子が「スクールに、めちゃくちゃヤバい先生がいる」って話をしてて

 

「マジか〜！じゃあ、行こう！行こう！」って言って、翌日に行ったら・・

 

一発目に出会ったんですよ！！

自分が動画で見て、こんなダンスをしたい！！って最初に憧れたチームの1人に会えたんですよ！！

 

 

あっ！そのヤバイ先生っていうのが、憧れのダンスチームのメンバーだったんですね！

清貴　そうなんですよ。

着いて2日目ぐらいに会っちゃって。

 

その女の子もダンス留学で来てて、めっちゃ踊れる子で。

で、後々わかったんですけど、世界中の・・ダンスを教えてる側の人達が習いに来るっていう、それぐらいのスクールだったみたいで・・。

 

そこに、ペーペーの初心者レベルの自分が入るっていう（笑）

 

結果、初日でボコボコになって・・。

 

当然、全くついていけなくて、「あ〜、マジか〜！！」みたいになって・・

スクールの階段のところで、一人でめっちゃ号泣してたんですよ（笑）

 

で、外人さんが「おい！どうしたんだコイツ？？」って感じで集まってきて

 

「どうした？？」って聞かれたから

拙い英語で「チョー難しい〜。全然できなかった〜。」って泣きながら言ったら

 

「お〜い！みんな来いよ〜。めっちゃ泣いてるよコイツ！！笑」って感じで更に人を呼ばれて。

 

それでも僕が、超ガチ泣きしてるから、みんなを呼んだその人がめっちゃ心配しだして・・笑

 

「大丈夫だよ。俺も最初はこんな感じだったよ。なぁ、みんな？？」って事を言ってくれて。

周りも「あ〜、懐かしいな」って反応をして。

 

で、「どの先生だったんだ？？」って聞かれたんですよね。

 

Lando Wilkins(ランド・ウィルキンス)って先生だったんですけど。

 

「Lando Wilkinsの振り付けが難しい〜〜（泣）」って言ったら

 

「じゃあ、ちょっと練習しようぜっ！！」ってなって。

 

全然知らないですよ！初対面で、しかも初日ですよ！

みんなで、6人ぐらいで一緒に練習してくれて、そこでちょっと出来るようになって・・。

 

そしたらその人が「信じろ！信じろ！みんなこんなだよ〜。続けたら絶対できるから！」って言ってくれて。

僕も「分かった！！」って答えて。

 

で、その次の日からは、1日8時間。

ほぼ3ヶ月、毎日それを続けました。

 

ダンスで1日8時間って相当キツイですよね〜。

清貴　あっち、キツイのが・・・休憩時間が無いんですよ。

続けてレッスン受けようと思ったら、次のクラスまで合間が無くて。

 

だから4時間やって、ちょっと休んでまた4時間やるみたいな・・。

仕事・・みたいな感じ？？ｗ

 

ダンスでそれをやると死にそうｗｗ　でも、飽き性とか、色んな事をつまみ食いするっていってたけど、その気になれば粘り強く打ち込めるんですね。

清貴　とにかく全部難しいから・・。

でも、楽しかったです。

 

自分は熱しやすく冷めやすいって感じなんですけど、熱すると結構燃える方ですね。

みんなよりは火は強い方だと思います。

 

環境もそうさせるよね。アメリカまでありったけのキャッシュ持って来たわけやし。

清貴　ですね。

だし、逃げられんしっていう。

環境もそういう風に置かんと、何も変わらんなって分かっていたので。

 

スクールを辞めて日本に帰る時って、お金が尽きたら・・って事で、予め通う期間が決まってたわけでもないから、どういう感じになったんですか？？急に打ち明けた感じ？？

清貴　スクールでピックアップっていって、上手い人がみんなの前で踊るっていうのがあって、3ヶ月めっちゃ頑張って、本当に最後のスクール、これで金が尽きるって時に、初めてピックアップしてもらったんですよ！

特に日本に帰るとかは言ってなかったんですけど。

 

そこで、ちょっと号泣してしまって・・

終わってから。

 

で、「どうした？」ってなったから「帰るんだよ」って。

 

そしたらみんなが「お前！！やったな！！」って言ってくれて。

それで、じゃあ最後だからってイベントにも出してもらって・・　そこがラストでしたね。

 

みんながラスベガスに行くとか、NBA見に行くとか行って遊んでた時も、一人で1日8時間を続けてたので、ピックアップされた時は本当に嬉しかったですね。

 

おー！良い締めくくり♪熱いですね！それでまた沖縄に帰ってきたんですか？

清貴　いえ、日本に帰って、東京にいきました。

で、そういう感じでダンス留学はしたんですけど、日本に帰ってきてから、改めて役者か？ダンスか？自分の中でハッキリさせようって思ってたんですよ。

 

その結果、ダンスじゃなくて、役者でした（笑）

 

そっか（笑）やりきった上での選択なんですもんね。東京ではどこか事務所に？

清貴　そうですね。ちょっと事務所に入って。

有名なドラマを担当してる監督さんの直下という感じのところで、ここで認められたら、そのまま映画とかに出られるぐらいの・・。

 

ただ、そこの社長さんの指導が厳しすぎて、僕がノイローゼみたいになってしまって。。

単純に言ったら挫折したって事なんですけど。

 

体重も45kgぐらいまで落ちて・・もうダメだって。

その方も「年齢的に自分が育てるのは最後」って話だったし、かなり熱がこもっていたって事もあったと思うんですけど。

 

それで、沖縄に戻って、大学に卒論だけ出して・・大学は卒業しました。

僕、大学4回生の時は2日間しか行ってないんですよ。

 

四国の大学の時に、かなり詰めて授業を受けて単位はほとんど取ってたので、休学の期間は長くても、後は卒論だけって感じだったので。

 

そっか〜。じゃあ、キリ学の大学生時代の同級生っていうのは・・・

清貴　全然いないですね〜。

周りの印象は、いつも忙しそうっていうか、いつも居ないよね〜？？って（笑）

 

同窓会にも人生で一度も行ったことないですね。

 

中学の同窓会は速攻で断ったんですけど・・

母親に「なんで？？」って聞かれた時に、初めて中学の時こんなだったって言ったんですよ。

で、母親も「お前がそう決めたんなら良いよ。でも後から文句言うなよ！」って。

 

中学のはさすがに行きたくないですよね。。沖縄に戻ってからはまた事務所に入ったんですか？

清貴　沖縄に戻ってからは、少し休息期間みたいなのがあって、そこから徐々に役者の仕事とかも再開していった感じですね。

事務所には入らず、フリーでずっとやってたんですけど

 

3年ぐらい前に、1回オリジンコーポレーションさんにスカウトでお声がけ頂いて、所属はしたんですけど。

それまで結構フリーでやってる期間が長かったので、直接仕事の相談が来ることも多くて・・。

 

ただ、入って何もしないで辞めるのも嫌だし、悪いなって事で、ちょうど今月に再演する「死角の箱」っていう演劇を、恩返しも含めて、初めて事務所にいるところでやったんですよ。

企画から、脚本頼んで、出演者に依頼、場所もおさえて、音響・照明もおさえて、制作的な事も全部自分でやり取りして作って・・って感じで。

 

それで、結果的には1年ぐらいで辞めましたね。

 

そうなんですね〜。死角の箱はテーマは「認知症」ですよね？脚本は清貴くんじゃなくて・・。

清貴　脚本は「新城 啓」って人にお願いしたんですよ。

こういった話がしたいっていうのと、大まかな流れと、登場人物について伝えて、書いてもらいました。

 

何で「認知症」っていうテーマを選んだんですか？

清貴　実は、さっき話したイジメがあったり、高校・大学・留学っていう流れの間に・・

久高島のおばぁが倒れて、認知症になって、自分達の家に一緒に住んで世話をするっていう、テンヤワンヤの期間があったんですよ。

 

もう、家族崩壊みたいな・・（汗）

 

高校卒業手前ぐらいから、大学の途中ぐらいまでの時期ですね。

 

清貴くんが色々と動きたかった時期ですよね？

清貴　そうですね。

やっと自分のやりたい事がやれるようになってきたのに・・ってタイミングだったんですけど、お母さんも仕事で忙しいし、みれるのが自分か従兄弟ぐらいしか居なくて。

必然的に家にいる自分が世話するしか無いっていう状況で。

 

非常に・・何ていうんですかね。

家なのに、休まる時間がほとんどない感じで。

夜も起き出して徘徊とかするんで、全然寝れなくて・・

 

結構耐えましたけど、全員ダメになって

「もう施設に預けよう」って預けて、そのまま施設で亡くなったんですよ。

 

その間にも色々あるんですけど、簡単に言ったら後悔してて・・

 

「あ〜、こんな気持ちにはなって欲しくないなぁ・・」って気持ちも込めて

「死角の箱」っていうのを2015年に作って演ったんですよね。

 

本島の家にくるまで、久高島のおばあちゃんとはそんなに会う機会はなかったんですか？

清貴　えっと、元気な頃はちょくちょく与那原の家にも来たりしてたので、会う機会があったんですけど、僕は小さい頃からおばあちゃんの事が何か苦手で毛嫌いしてる感じだったんですよね。

理由はハッキリわからないんですけど、何か合わなくて・・。

 

でも、亡くなった後に色々考えてみたら・・・

 

久高島で一生懸命頑張って仕事してお金貯めて娘を育てて、でも離婚しちゃって、大変だったけど娘を育てきって・・

娘（僕のお母さん）が久高島を離れてからも、1人でずっと久高島で暮らしていて、海苔と米しか食ってない・・みたいな。

 

それで・・倒れてしまって、頼る所がないからって本島のうちの家まできて、そしたら孫に邪魔者扱いされて、めっちゃ文句言われて・・

 

認知症が進行して右も左も分からない、ここはどこだ？？っていうような状態になって、最終的に施設に預けられて知らん人の周りで死ぬ・・

っていう人生って壮絶だなって思って。

 

そんな人生の幕引きってあるか〜。。。って思って。

 

自分に置き換えて考えた時に、「相当キツイ最期だったろうな〜」って、僕も2年ぐらい引きずってたんですよね。

周りの人にはこんな風になってもらいたくないな〜って気持ちが強くて。

 

自分の人生の中で「おばあちゃん」は「おばあちゃん」っていう登場人物でしかないって感覚があるし、客観的に1人の女性の人生としてどうだったんだろう？？って中々想像しないですよね。

清貴　そうですよね。

「死角の箱」がモックメンタリーっていう言われている理由としては・・

一応、事実に基づいた話はモデルとしてはあるんですけど。

 

モックメンタリー？？

清貴　モックメンタリーって、ドキュメンタリーとフェイクの間みたいな。

僕も最初「そう言うんだ、へ〜！」って感じだったんですけど。

 

単純に言うと、実際にあった事件のモデルとなった話があるんですけど、そこに描写として僕が過ごしてきたおばぁを当てるっていう感じなんですよ。

おばぁの仕草とか。

あ〜、おばぁこんな感じだったな・・っていうのを当てはめていって。

でも、稽古場の空気はず〜っと重いですよ。ず〜っと（笑）

 

だから、僕、エンターテイメントよりも・・・

 

僕、小さい頃、ずっと1人でいることが多かったので、クリスマスの時期ってめっちゃソワソワしてたんですよ。

 

で、小3ぐらいの時でもサンタさんめっちゃ信じてて、1人でクリスマスツリーを作ってミルクとクッキーを置いて寝てたんですよね。

テレビとかのサンタさんにプレゼント貰ってみんな幸せ〜♪みたいな感じなのに憧れて、期待して寝たら、何も起きてなくて・・・

 

1人で悲しくクリスマスツリーとかを片付けて・・

「あ〜、嘘なんだなぁ、こういうの・・。信じるのやめよ〜」って（笑）

 

幼少期ながらに結構なショックで。

 

だから、よく・・「貧しいけど、良い人に拾われて暖かい家族の中に包まれました」みたいな話を見てると、もう虫酸（むしず）が走るみたいな（笑）

「そんな甘くねぇよ！！」って思いながら。

 

だから昔はハッピーエンドの作品が最初はめっちゃキライで・・。

今は全然、良いんですけど。

なんていうか、「嘘だ！」って思ってしまう。

 

そっか〜。幼少期の感情とか強い印象ってずっと残りますもんね。。
清貴くんは、役者、演出どういうくくりになるの？？

清貴　えっと、一応、僕は言い方としては「表現者」って言い方をしてます。

別に役者として、ずっと続けて食っていくかっていうと、そういうつもりも全くなくて。

 

表現したい事が、今一番有効なのが役者だから・・役者をやってる。

で、演出もやりたいのは、こういった作品を表現するのに、誰かを使ってたら表現しきれないから自分で演出をやってるって感じで。

 

清貴くんは表現者として、もしくは作り手側として「描きたいテーマ」って決まってるんですか？軸というか。

清貴　描きたいテーマ・・は「生き方」

どういう生き方するか？ってところかなぁって。

 

僕、変な話、カッコ悪い人って好きだなぁ・・って。

よく言う、「醜い」とか「怒ってる人」とか「悲惨な人」とかって、普通に生きてる人より、必死に生きてるっていうか。

 

みんな思ってる事があっても、見せないじゃないですか？？

どう生きてるか？とかを、見たい。

そう、単純に見たいんです。

 

映画の「ダンサー・イン・ザ・ダーク」とかそうなんですけど。

 

もっと美化しない、むき出した感じの感情とか想いを見せてほしいというか。

清貴　なんか、人前だからっていうフィルターがあるじゃないですか？

あれをみんな取っ払って欲しいんですよ。

 

だって、カッコつけたいって思いますし、良いように見られたい、嫌われたくないって思いますけど、でも実際、本心って違うじゃないですか？？

絶対！みんな。

僕もそうですし。

 

でも、それが意外と邪魔だなぁって思って・・。

 

隠すのが美徳って事も確かにあると思うんですけど、それは本人が決定しただけの事であって、みんな当たり前か？？っていうと、実はそうでは無いよなって思うし。

 

そこで「和」って意味では、「出る杭は打たれる」じゃないですけど、みんなと違う人は足並みを揃えないから邪魔者扱いされていくっていう事もあるんですけど、でも、そういった人達の方が、意外と原始的で俺は良いなぁ〜って。

 

だから、そこをカッコつけてやって欲しいとか全然思わないですね。

前回、演出を担当した「Creep」なんて、みんなダサいじゃないですか？

 

（笑）　確かに言われてみれば、泥臭いというか、登場人物のキャラは人間臭いですよね。

清貴　好きだって言えなくて・・モジモジしてる時とか、正直気持ち悪いなって思うしｗ

「何でお前そこでそんなにキレてるば？？」とか「いやいや、お前そこで死のうとか思わんでしょ！」って。

 

 

絶対、普通　何も興味ない人だったら端から見てて思うと思うんですよ。

 

でも

あるでしょ？？そういった気持ち！！　・・・って。

 

別にカッコつけなくても良いやん！

聖人君子でもないし、たかだか1人の人間だし。

 

見てくれた方から「スゴイですね〜！！」とかって言われると、素直に気持ちとしてはめちゃくちゃ有り難いんですけど・・。

 

でもスゴイわけではなくて、元々みんなが持っているものだから

「僕が出来るんだからみんな出来ますよ！」っていうぐらいのものでしかないから。

ただ、やるかどうかだけ。

 

確かにそうですよね。

清貴　よく「◯◯が無いから」とか「容姿が良くないから」とかって聞くと

ふざけるな！！って思うんですよね。

 

それは・・やりたい事をやるための、別のやり方、方法を探せば良いだけの事で。

 

言ってみたら、職探しで「いや、アルバイトは〜できない・・」ってなってるのと一緒だと思うんですよ。

やり方一つじゃないですか？

 

「役者やりたくても身長が低いんで」・・って言われても、それでも活かせる役あるから！

それをやれば良いだけやん！

 

「いや、テクニックが〜」とか言うけど

 

「俺、学校行ったこと無いし、ダブルワークしてたから皆よりも時間無いし・・！！」

でも、やってるし！！　みたいな。

 

だから僕は作品作りとか役者やってる時に、一番思って欲しいのは

「あ〜、あいつに出来るんだったら俺も出来るよ！」って思って欲しいです。

もちろん保証はないですけど・・

 

でも何か、一番は・・・

 

「金が無いからやりたい事やれない」っていうのが一番嫌なんですよ。

「産まれた時に、決まった人生・・」って思う事が一番嫌なんです。

 

そっか〜。不器用でも、不格好でも、やりたい事やるために試行錯誤して生きて欲しいっていうのを直接言葉にするんじゃなくて、ありのままの人の生き方を舞台とかで見せていく事で、伝えていきたい、感じて欲しいっていう・・。

清貴　ですね。

伝わって欲しい・・。

人間味ってそこにあるんじゃないかなって思っていて。

 

カッコよく作ったって、カッコよく作られてるだけなので

中身はどうか知らねえよ！！って。

 

その中で、それでも本当にそう思ってる人は、カリスマだなぁって思う・・。

 

清貴くんが演出で関わった舞台っていうと？

清貴　「死角の箱」と普天間伊織さんと組んだ「Creep」だけですね。

この2つだけですけど、若干 社会派寄りだなぁって。

イジメと認知症ってｗ

 

作り手目線の勉強とか、意識ってもっと前からあったのかな？？

清貴　なんもないです。

作り手と言うか、作品を作るのも、言ってみたら「言いたい事があるだけ」なんですよ。

うまく言えないから演劇を使って言ってるだけなんですよ。

 

もっと言うと、僕の言いたい事って・・

 

「家族大切にしてね」

「時間大切にしてね」

 

多分、この2行ぐらいなんですよ。

 

でも、これにどれだけ深みがあるか？とか・・。

聞き流そうと思えばたった2秒で聞き流せる事を・・。

 

その重みを伝えるためにはどうしたら良いか？っていうところで、「演劇」を持ってきてるだけなんですよ。

 

なるほど〜。

清貴　だから手段でしか無くて。

僕がめっちゃ饒舌で、書き物が得意で・・ってなったら多分ペラ2、3枚で終わると思います。

それをしっかり読んで下さいってだけで・・。

 

そっか〜。表現者っていう意味では、伝えたい事がまた芽生えて、それに合う手段がダンスなら、またダンスやったりとか？

清貴　そうです、そうです！

伝え方が、一番、今の自分にとって有効なのは何だろう？？っていうぐらいの感じです。

写真が有効なら、写真を撮りますし。

 

清貴くんは、一個、一個の作品に対して「やってやったぞ！！」っていうような達成感みたいなものを感じますか？

清貴　あっ。あります！あります！

もちろんあります！

苦しんだ分だけ、終わった後は、やっぱ「ワーッ！」ってなりますけど、1日ぐらいで終わります。

 

そっか〜。「俺はやっぱこれに力を入れて続けていこう！！」みたいに、長く続く原動力とは違うんですね。

清貴　ですね。

だから、そういった意味ではゴールがあるっていうのは性に合ってる気がしてて。

バーンって燃えてもすぐ消えるから・・

 

その舞台は終〜わり。

じゃあ、次何しよっか？

 

・・で、またバーン！みたいな。

 

なるほど〜。今後も演劇に関わっていくってイメージはあると思うんですけど、そこを加速させるというか、押し上げていくために準備してるとか、勉強してる事ってあったりするんですか？？

清貴　あ〜、もうやってます！

Cross Ana Knots 0X0​（クロス＆ノッツ）っていうクリエイターチームを立ち上げて・・。

https://www.cross-and-knots.com/

 

演劇の裏方がいないから・・・

みんなやりたいはずっていうのもあるし・・。

やった先は、どういった舞台になるんだろう？？っていうのは気になるんで。

 

なんか、結構モグラのイメージなんですよ、僕。自分が。

 

誰もあんまりやってないから、行ってみよ〜、みたいな。

まぁ、実際はいると思うんですけど・・。

 

モデルやって・・・、モデルやったらモデルの人達って沢山いるんだなぁ〜って分かって、若い子でやりたい人もドンドン増えて。

あっ、モデル沢山いるなぁ〜って。

 

役者を始めた時も「あっ、役者も面白いな〜」って穴をドンドン掘り進めて行って・・

そしたら今、若手の役者さんって沢山いるんですよ！

 

最初の頃は30代、40代ぐらいの演者さんとしかやった事なかったのに、今だったら同世代とか自分達よりも若い世代の子が沢山いる・・みたいな。

「お〜！増えたなぁ〜。じゃあ、みんなやってるから良いか！みんなと一緒にやる必要は無いし」って。

 

で、「あっ、演出いないなぁ〜！」って感じで、また違う穴を掘り進めて行くっていう・・。

 

なるほど！道を譲るって感じとは、また少し違いますね。クロス＆ノッツは裏方のチーム？

清貴　ですね。

裏方とか、ヘアメイクとかカメラマンとかのクリエイターチームですね。

 

で、Hash Tag（ハッシュタグ）はまた別で、演劇ユニットとして、自分と神田 青（かみだ せい）と福地 涼（ふくち りょう）の3人でやってます。

これは演劇で、自分達でまずは仕事取って、生活できるレベルまで押し上げていこうぜ！！って作ったチームなんですけど。

 

 

あくまでユニットなので、何の縛りも無いんですけど、でもサークルではないので、明確な目的は持ってるっていう・・。

 

で、変な話、僕の印象としては・・ハッシュタグやって

 

フリーの僕と神田 青とかでも、ハルサーエイカーに出たり、尚巴志に出たりとか、CM出たりとかっていうのもあって。

ある意味、若い子達が増える影響には、少しはなったんじゃないかなぁ・・って印象はあります。

 

だって、みんな僕なんかより・・・

モデル事務所入ってたりするし、何だったら、仕事の情報量だってもっとあるだろ！っていう。

それでも自分達は、仕事取れてるんだから・・って。

 

確かに。そっか、青君もフリーですもんね。それってオーディションとかの声がかかって。

清貴　そうです。

尚巴志もそうです。

僕にオーディション受けて見ないか？って話がきて、オーディションに受かったっていう。

 

沖縄ってなかなか内地の演劇の公演が入ってこないって事もあると思うんですけど、内地の舞台を見に行ったりもしますか？

清貴　はい。します！します！

クオリティが高いのと、もちろん役者としての魅力っていうところも断然にあるんですけど・・。

 

でも、ちっさい小劇場みたいなところに観に行った時にどうだったか？？って言われたら、ぶっちゃけ「そんなに変わらんな〜」って思ったんですよ。

 

僕が言うのもアレなんですけど・・

凄さが全くわからんくて。一応、一観客の立場としては。

 

ただ・・　セットや照明とかの部分に関しては差がスゴイな！！っていう事は感じていて・・。

 

じゃあ、内地で舞台を観る時は大きい演劇が中心ですか？

清貴　大きいのも観たりもしますし、歌舞伎とか落語も観ます。

やっぱり何か、チームワークがスゴイなぁ・・って思って。

 

で、そこは沖縄には足りない部分っていうか、もうプレイヤーしか前に出てきてない状態なので・・。

 

自分が言うのもおこがましいんですけど、沖縄の裏方の方ってレベルの高いプロの方はいるんですけど、作る側の若手が少ないなぁ・・って。

これからを担う若手が育たないとヤバくなるんじゃないの？？って危機感も感じだしていて・・。

だからこそ、クロス＆ノッツを立ち上げたっていうのもあるんですよね。

 

沖縄ってチャンプルー文化で何でも受け容れるけど、芸能の分野では閉鎖的って言われることもあるじゃないですか？

清貴　はい、はい。

そうですね。

 

沖縄の若い役者さんの多くがみんな我流で、演技の基礎を学べていないって話を聞いたりしたんですけど・・・
それって「沖縄の上の人が若い人を育てる意識で教えないのか？」それとも「下が学ぶ気がないのか？」もしくは「学び方が分からない」っていう事なのか・・

清貴　そこに関しては・・

ちょっと、めっちゃ熱くなっちゃうかもしれないんですけど・・

 

演劇をやる人が少ない、育たないのは、上の人のせいなの？？

それともやる子がいないの？？

 

っていうのは、「これだからゆとり世代は」・・って言われる時と同じような感じがして。

ゆとり教育の方針を決めたのは、自分達よりも上の世代の大人だから、僕達がそれをどうこう出来るわけでもないし・・笑

 

それと同じで、閉鎖的なのも、受け容れるっていうスタイルも、全部上の世代の人達が作ってきた流れなので、そこを押し付けられるのは俺すごく嫌なんですよ。

 

ただ・・若者は若者で、上のせいにして、そのまま過ごしていったら一緒なので・・・

そうじゃなくて・・・現状をしっかり受けとめつつ、じゃあ、その上でどうするかっ？？っていうところが大事だと思うんですよね。

 

偉い人達が作ってきた歴史とかも・・　歌舞伎とか、沖縄の琉球文化とかも

前にいた人達が作ってきてくれたもの。

 

それを大切にするっていうのは良いことだと思うし、それを全部無視してっていうのは有り得ないって思うので。

自分が歩んできた人生を全部無視して違う自分になるっていうのが不可能なように・・。

 

与えられた装備の中で、どうやっていくか？っていうのが人生の面白みかなぁって。

 

確かにその通りですよね！そこを言いあってても仕方ないし。

清貴　やっぱり演劇に携わっていると、色々と言われるんですよね。

言いたい事を表現する以上、仕方のないことですけど。

 

それってどこから、どんな風に言われるの？？

清貴　もう関係者からも言われますし、演劇やってる人とか。

 

「あの舞台ってどうなの？」

とかってめっちゃ言われますし。

 

「お前の演劇どうなの？」

「お前って人間どうなの？」

とかって言われますし・・。

 

あとは、東京の人から「下手くそ！！」とか言われます（笑）

そりゃ、そっちからしたら、確かにそうかもしれないし。

 

演技とか演出とか全体的な事を？

清貴　「甘いっ！」とかって言われるかもしれないですけど・・

 

だって、今わかんねぇんだもん！！！！

貴方だって、赤ちゃんのみたいな時に演技100％出来るか？って言ったら出来ないでしょっ！って思うんですよ（笑）

 

自分も「俺の演技はスゴイだろ！？」とか「俺の演出はどうだ！！」みたいな気持ちでやってる訳じゃ全然ないし、正解の分からない世界で試行錯誤しながら、もがいてるだけなので・・。

 

だから

「これはダメだ」、「アレはダメだよ」って

可能性を一回叩き潰されるのは腹が立つんですよね・・。

 

確かに何が正解かわからないし、試行錯誤する中で見えてくるものもあるから、自分なりにもがくっていうのは大事ですよね。

清貴　バッシングとか批判には正直、腹が立つ事もありますけど、それって逆に言えば、見てくれてる、気にかけてくれてる証拠だと思うから、そこはむしろ有り難いと思って、原動力にするしかないなって。

全く興味が無ければ、そもそも観ないし、何も言わないと思うので。

 

直接、厳しい声を頂く事もありますけど、そこには沖縄の演劇界をもっと良くしたい！とか、僕にもっと成長して欲しい！とかっていう想いがあるだろうし。

 

で、実際、沖縄の上の世代の役者さんとか、裏方さんとか尊敬できる人が沢山いて・・。

年齢とか経験に関係なく接してくれて、今でも挑戦し続けて試行錯誤を続けてるような・・カッコ良い背中を見せてくれる人達がいるんですよ！

自分が知らないだけで、もっともっとスゴイ人や世界もあるのかもしれないし。

 

だから、沖縄が東京とか内地に圧倒的に劣っているか？？っていったら、そうは思わないです。

沖縄には沖縄の良さがあると思うし。

 

僕は、上の人達に「カッコよくあって欲しい！」「カッコ良い背中を見せて欲しい！」っていう風に思いますし、逆に僕よりも下の世代に対して、僕もそう思われるように・・

理想としては、したい！って思ってます。

 

なるほど〜〜。一番は今、自分達の世代がどう生きるか？？って事やもんね。

清貴　そうなんです！

上の世代の人達が作ってきた流れが「現状」ってものだとして、自分達の世代がどう生きるか？

現状をそのまま受け容れるのも、変えようとするのも自由だと思います。

 

ただ、今の時代を生きている僕達の感覚だからこそ、表現できるものがきっとあると信じていて・・。

それが全く新しいものなのか？、単に今の時代の感覚にあったものなのか？って事はわからないですけど。

 

例えば、僕、「北の国から」っって見たこと無いんですけど・・。

 

その時はブームになって、みんな「お〜〜っ！！」ってなってたのは分かるんですけど、今の僕達には同じ感覚は味わえない。

その時代を、その時間を生きてた人達のためのものだと思うので。

 

で、今この時間を生きてる人達には、今、感じられるものがあるはずなんですよ。

だし、何かを創れる時間でもあると思うので・・。

 

じゃあ・・今 平成2年で生まれた僕だったり、同世代、下の世代の人達が、今後この時代に何かを残すってなった時に、「何するんだろう？？」っていうのは非常に興味があるんです。

 

自分自身も一つの意味での提示が出来ないと、やってて意味が無いなって思うし。

 

そこを追求していきたいって思いますし、僕達の世代も、全部自分の責任で選択して、行動していかないといけないって思ってます。

 

清貴くん世代の感覚だからこそ表現できる世界観があるはず！っていうのは聞いててワクワクします♪
そうでうすね！「選択」と「行動」大事ですね！！

清貴　はい！

何か、矢沢永吉さんのドキュメンタリー動画みたいなので

 

「ファンに一言ありますか？」「音楽を目指してる人に一言有りますか？」って聞かれた時に・・

 

「そんな無責任な事言えん！」

「もし俺が、音楽最高だよ！金儲かるよ！って言ったとして、それを夢見て挫折して人生台無しにした人達の責任なんて持てん！」

「やる奴はやる、やらん奴はやらん。ただそれだけの話」って言うのを聞いて

 

あ〜、なるほど！！

その通りだな〜・・って思って。

 

あと、マンガの一つの台詞に

「助けてもらったんじゃなくて、自分で助かっただけだよ」っていうのがあって・・。

 

他人が出来る事って、結局サポートとか声をかけることしか出来ない。

行動とか選択するっていうのは本人しか出来ない事なので。

 

ある意味、主観ってものがあるから人間って一つでしか無いんだなって思うし。

「この行動は人のため」って思うこと自体も、自分自身にとっての選択肢って事だから・・。

 

その考え方って面白いなぁって思いますね。

 

清貴くんは、だからアレやよね。誰にこういうメッセージを伝えたいっていうよりも、自分の考えや想いを表現者として表現していくだけで、それをどう受け取って、どう選択するっていう部分は、それぞれでやっていって欲しいっていう考えなんやよね？？

清貴　単純にキッカケでしかないなって。

ただ、そのキッカケが多ければ多いほど良いなって。

 

認知症なんて・・・ぶっちゃけ考えたくないじゃないですか？

でも、目を向けざるを得ない状況がくる事もあるし、それを考えるキッカケがあれば何か少しは矢印が変わるかもしれない。

 

角度が少し変わるだけでも、長くいったらその角度の差って大きい。

だから、何もしないってよりは、動き続けたほうが良いなって。

 

なるほど。清貴くんの中では今後のビジョンっていうのは、あえてそこまで固めていない感じ？？

清貴　そうですね。

やっぱり作品を作る立場ってなったら、あるものしか作れないので。

 

「ゼロから何かを創る」っていうのは、僕は才能がないので・・。

そこに関しては、自分の経験を通してしか伝えるしかできないので。

 

ただ、その中でも作品を通して１人の人生を覗き見する事ができたら、こんな考えがあるんだ・・っていうのを感じてもらえるかもしれない。

その辺の所を願いとしてやってるっていう感じです・・。

こうなって欲しくないっていう、僕の意思表示として。

 

だから、「こう受け取ってくださ〜い！！」っていうような無責任な事は言えない。

 

イジメを題材にしたCreepの時も、キッカケにすることしか出来ないんですけど、でもそこで変化が起こって、一言声をかける人が増えてきたら、観てくれた時点でキッカケにはなってると思うので、そうやってやっていければ良いなぁとは思います。

 

清貴くんの舞台はまだCreepしか観てないけど、どんな人生でもみんなカッコ良い！って考え方の話も聞いて、清貴くんは主人公だけじゃなくて、どんな役でも、一つ一つの役を大切に考えそうだなって、勝手に感じました♪

清貴　そうですね〜。

まあ、言ったら主人公とかっていっても、その人の人生にフォーカスが向いてるだけで、脇役にフォーカスを向けたらその人が主人公になるだけなので。

 

で、舞台やってると更に思うんですけど、主人公ってよく前に出てみんなを引っ張っていくっていうイメージがあると思うんですけど、実際は全くの真逆で、周りが持ち上げていく構図だなって・・。

 

周りがいる上で成り立っているトップみたいな状態なので、それはやってみて非常に思いますね。

じゃあ、主役だからヨッシャ！俺は偉い！ってことじゃなくて、「いや、皆さん宜しくお願いします！！」って事ですよ。

 

確かに、主役にフォーカスを当てて際だたせるために、周りの人達の人生の切り取り方をそこに合わせていって描いてるって事やもんね。

清貴　ですね。

だから、周りの人が「役者スゲー！」とかって言ってくれたりもしますけど

 

いや、ライト付かなかったら何も出来ないですよって。

歌を歌う時も、マイク使えなかったら何もできないですよ・・みたいな。

 

無力・・・　良い意味で無力だなぁって。

ただただ１人の人間なので。

 

そこには何百人とか何千人の人が関わってできているものなので、そこは非常に・・・僕も忘れがちになってしまうんですけど、ずっと大切にしたいなぁって思ってます。

 

僕は表現者って言い方もしてますけど、沖縄の沖縄育ちのただの１人の人間で、群衆の中の１人に過ぎないんですよね。

 

改めて、どんなメッセージを？誰に伝えたい？っていう事って何になりますか？

清貴　まあ、ベタに言うと、人って色んな間違いも起こすし、正解も無いと思うので。

間違いも自体も無いのかもしれないし。

 

それって良い意味でも自由、悪い意味でも自由だと思うんですよ。

 

それを、僕の場合は・・　演劇とか作品を通して、考えるキッカケになって欲しいなぁって。

 

結局、僕は・・作品を観た先、観た後が気になる。

作品を観て、ただ良かったってだけだと、ただの娯楽なので。

 

そうじゃなくて、その後にその人の人生がどう選択されていくのか？っていうところが肝なので。

 

自分の心から自分の選択肢を決めて、それに後悔の無い人生を歩みたいし、色んな人に歩んで欲しいなぁって・・。

っていう、結局、無責任な事を言う・・（笑）

 

なるほど〜！今後こんな人と繋がっていきたいっていうのは有りますか？

清貴　もちろん、映像とかクリエイター系の人ともっと繋がりたいっていうのは有りますけど、何か今自分が知らない事をしてる人と繋がりたいですね。

知らない価値観だったりとか、知らない業種、知らない歩み方とか、自分が知らないことを知っていくための人達と出会いたいって思いますし。

 

あとは真逆で・・　今いる人達の事をもうちょっと目を向けられるっていうか、そんな目が欲しいなぁって。

 

っていうのは、何でかって言うと・・

愛されてる、愛されてない・・っていったら、実感ってあんまり分かんないじゃないですか？

言葉とか態度にしないと分かんなかったり。

 

でも、実はこう思われてるんだ・・って。

 

愛されてるんだ・・って感じる事が最近増えてきたので・・

今までそういう風に思うことって全くなかったので・・

 

こうやってお話することとかも、何か興味が有ったりとか、何か思うことがあって、会ってる時間があると思うので・・。

そこの関しての気持ちっていうところにはもっとフォーカス向けられる大人になりたいなぁって。

 

自分も未だに自分の在り方を模索してるし、色々とトライしてる最中でしかない。大人になって自分探しとかダサいって人もいるけど、30、40、50代になっても全然やれば良いと思うし。

清貴　みんな探してると思いますけどね、在り方を・・。

僕もそうなんですけど、願いとしては、やっぱり１人ひとり、みんな輝いて欲しいなぁっていうのが一番の願いであって。

 

それって、単純に・・

カッコ良い人を見てたら、カッコ良いなぁって思うじゃないですか？

全員そんななったらヤバくないですか？？

 

「この人カッコ良いなぁ！！考え方ヤバイなぁ！！」みたいな。

「あっ、この人もヤベえなぁ〜！！」っていうのが全員・・

 

お金がなかろうが、何だろうが、輝いている人っていうのは

もうその輝きは人に影響を与えるものなので

 

僕の上の人達にもそうであって欲しい。

もがくっていうのも、それは一つの過程なだけであって・・

 

答えを先に出されても、何でそうなったか？って分からなかったら、ただカッコ良いってだけなんですけど

やっぱり、その過程があるっていうのが重要なので。

 

そこに到達するまでに、どういう人生を歩んできたか？っていうのが人間力だと思うので。

 

だから、みんなが胸張ってれば良いのに！・・って。

僕も胸張れないので、いつも、そう在ろうってもがいてますけどね（笑）

 

最後に・・　清貴くんとして足りないって感じてるものって何かあるかな？？時間とかお金とか。

清貴　足りないもの・・。

そしたら、出し尽くせないぐらい沢山あるんですけど・・

 

一番は・・

他人に対しての共感とか、相手の気持ちとか想いを感じる気持ちっていうか。

 

共感力って事やよね。それってどうやって、高めていくんやろうね？？笑

清貴　やっぱり人を知ることかな？？って。

色んな人と会って。

 

そこが清貴くんの中で、最近一番変わってきたところなんや。

清貴　そうですね。

愛されてるって感じるのも・・人を見てるからだなぁって思うし。

 

特に神田青とか、福地涼とかといると、そこら辺に対しての価値観が全く違うなぁってところがあるので、毎回感心するんですよ！

 

 

あ〜、そういった考え方なかったなぁって事とかを思い知らされる事があるので・・。

 

そこをもっと感じられるようになったら良いなぁって。

どういった想いで、これを伝えてくれてるのか？これをしてくれてるのか？っていうのをキャッチしていきたいなぁと。

 

役者として指名してもらったり、声をかけてもらう事だって、何か想いがあって声をかけてくれてるはずだし、そこの気持ちも考えて大切にしていきたいなって。

 

良いですね！今日はありがとうございました！！
共感する感覚や価値観も沢山あるし、清貴くんの事を知れて良かったです♪

清貴　はい！

こちらこそ、ありがとうございました！

 

インタビューはここで終了となりました！

清貴くん、改めてありがとうございました！！

 

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▼直近の公演情報：「死角の箱」2018年2月27日〜3月4日／わが街の小劇場

 

片山雄一。三十代。独身。母とふたり暮らし。
慎ましくも人並みの幸福を感じていたが、ある日突然、母に異変が……
抗うことのできない変化。悲劇は常に他人の目が届くことのない“死角の箱”の中で起こっている。

 

◆スタッフ
制作：普天間伊織
脚本：新城啓
演出：安泉清貴

 

◆キャスト
片山雄一：神田青
片山の母：加藤明佳
片山の父：岸本尚泰
伊藤：金城太志
松永：福地涼
田崎：上地竜司
清美：大屋亜梨須

 

◆公演スケジュール：
2018/02/27(TUE)20:00
2018/02/28(WED)20:00
2018/03/01(THU)20:00
2018/03/02(FRI)15:00
2018/03/02(FRI)20:00
2018/03/03(SAT)15:00
2018/03/03(SAT)20:00
2018/03/04(SUN)15:00
2018/03/04(SUN)20:00

※記載時刻は開演時間です。開場は30分前となります
※開演後の入退場はできません。時間に余裕を持ってご来場ください

 

◆場所：わが街の小劇場
那覇市松尾2-19−32
※駐車場はございません。近隣のコインパーキングをご利用くださ

 

◆料金：前売2000円／当日2500円

 

◆問合せ：
office duffo
098-943-0477
info@duffo.jp

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